Invitation to World Literature
- 全13巻
- DVD
- 各巻30,000円
- 各巻30分
- 制作年月 2010年
クローズド・キャプション/スクリプト付
対象レベル:C・A(大学・一般、成人レベル)
米国PBS放送 Telecourses放映作品
制作
米国 WGBH Educational Foundation, Seftel Productions
Invitation to World Literature
すばらしい叙事詩、戯曲、詩、その他文学作品は時間を超え、翻訳を通して世界中に愛されてきました。
そして今なお多くの人を魅了しています。こうした古今の作品を読み、味わってもらうために制作されたシリーズです。
学者、翻訳者、芸術家、作家などの幅広い分野の方々が、13 の作品を紹介しています。
人間を描いた世界最古の物語で、ウルクの王、ギルガメッシュの話です。古代イラクの遺物の映像とともに美しいイラスト、踊り、衣装を交え、神と人間の関係、友情の探究、愛、不死が語られています。アッシリア学者ベン・フォスター、挿絵画家ジム・スターリン、詩人であり劇作家のユーセフ・コマンヤーカといった人物が登場します。
オスマン帝国の細密画家を中心に書かれた歴史小説であり、写実的な殺人ミステリーでもあります。世界の中心都市であったイスタンブールを舞台に、ヨーロッパと東洋の芸術的・文化的衝突が描かれています。ノーベル賞作家のオルハン・パムクと英語翻訳を担当したエルダグ・ゴクナルも登場します。
オデュッセウスは愛する島の王国イタケーへ帰る前に、既知の世界、未知の世界を旅しなければなりません。この古代の物語は今日の研究者に何を伝えているのでしょうか。古代と現代の歴史的、哲学的文脈に当てはめ、さまざまな時代の芸術を交えて解説します。舞台演出家メアリー・ジマーマン、俳優・監督ティム・ブレイク= ネルソン、心理学者で作家のジョナサン・シェイが登場します。
神ディオニュソスが街に戻り崇拝を求めたため、テーバイの街は理性と宗教の板挟みにより引き裂かれていました。彼に対抗したのは若き王、ペンテウスでした。彼はその不信心から究極の罰に苦しむ運命にあります。世界的に有名な劇作家・小説家のウォーレ・ショインカ、俳優アラン・カミング、バード大学のダニエル・メンデルソンなどが登場します。
戦士であり王子でもあるアルジュナが内乱の最中に、生と死のジレンマに直面する叙事詩であり、責務、規律、そしてより高尚な目的を果たすことの大切さを、ユニークかつ力強い哲学で描いています。美しいイラストがこの物語と奥深い歴史や文化を結びつけています。サンスクリット研究を行っているシェルドン・ポロック教授や、有名な作曲家のフィリップ・グラスなどが登場します。
中世の日本における宮廷の様子を描いた作品で、源氏の人生と偉業が描かれています。宮廷につかえた女性、紫式部が書いた作品で、宮廷での生活の表と裏を垣間見ることができます。作家のジェーン・スマイリー、宮川ちおり等がそれぞれの見解を述べるなか、この小説が書かれた時代の芸術、衣装、音楽を交えてプログラムが進んでいきます。
インドから仏教彫刻を取り戻すために旅をしていた中国人の僧を守るために、山の幽閉地から解放された力が強くいたずら好きな猿が、自身の精神的変容を模索するようになります。仏教哲学者たちが奥深い解説を添えています。劇作家デヴィッド・ヘンリー・ホァング、作家ダイアン・ウォークスタイン、そして英語翻訳を担当したアンソニー・ユー教授などが登場します。
人の起源、神々や王の栄光を描いたマヤの書物です。この壮大な叙事詩はキチェの年代記作家たちのおかげで、スペイン人による破壊を逃れることができました。この話には現在のマヤ民族の歴史が織り交ぜられています。考古学者リチャード・ハンソン、ユーモア作家モー・ロッカ、グアテマラ人芸術家シュニ・ギロンなどが登場します。
家庭教師の言うことを信じる救いようのない楽天家、カンディードの苦労を描いた風刺小説です。ヴォルテールが生きた当時の貴族政治に対する挑戦であり、今日でもすがすがしいほど面白く、痛烈な作品です。オリジナルのイラスト、歌、コミック本などを交えて、さまざまな見解が述べられます。映画監督ハロルド・ライミス、女優クリスティン・チェノウェス、漫画家クリス・ウェアなどが登場します。
チヌア・アチェベが書いた現代アフリカ小説です。どの信念体系を信じればいいのかを模索する人々の生き様を描いています。主人公のオコンコは部族長であり、植民地時代初期のナイアガラにおいて近隣の村々、イギリス人、そして自らの邪悪な感情と戦います。劇作家テス・オンウェメ、舞台演出家チャック・マイクなどが登場します。
ガブリエル・ガルシア=マルケスの作品で、マコンドという孤立した村のブエンディア一族を多世代にわたって描いた物語となっており、1970 年代のラテン・アメリカ文学の急成長に貢献し、魔術的リアリズムの端緒を開きました。作家サンドラ・シスネロス、ラテン・アメリカ文学の研究者イラン・スタヴァンスなどが、この叙事詩的小説に対する見解を述べています。
悲劇的な出来事により子供時代が台なしにされた二卵性双生児のラヘルとエスタが、苦労しながら人生を立て直していく物語です。インドの社会と政治の物語の中で過去と現在が融合し、カースト制が著者の詩的かつ創意に富んだ言葉で映し出されています。プリンストン大学のシモン・ギカンディと著者であるエヴェリン・チエンなどが登場します。
シャハラザードは毎晩スルタンである横暴な夫に物語を話し、夫の興味を引き続けなければ翌朝彼女の命が絶たれてしまうのです。中世のペルシャからエジプトやイラクまで伝わり、現代でもさまざまに翻案されている作品です。アート、パフォーマンス、フィルム画像を交えて解説を行っています。ボルチモア交響楽団の音楽監督であるマリン・アルソップ、千夜一夜物語のアニメ・シリーズのプロデューサーであるアリー・ジェタ、シャブナム・レザイなどが登場します。